蓮華岳・針ノ木岳・スバリ岳
2799m 2821m 2752m
2010・ 9・18〜19
長野県大町市
〜1日目〜
扇沢〜大沢小屋〜針ノ木雪渓〜針ノ木小屋〜蓮華岳〜針ノ木小屋
17日21時過ぎに自宅を出発。 18日0時40分頃 扇沢(1433m)に到着。 すでに 無料駐車場は満車に近い状態だったが なんとか無料駐車場の一番上の段に駐車できた。
朝5時に起きると 空は・・・ガスで真っ白。 Σ( ̄ロ ̄lll) それでも 支度をして 駐車場を出発する頃には 青空が広がり・・・一安心! |
駐車場から見る 扇沢駅 |
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扇沢駅前は長蛇の列 |
まだ6時前だというのに 扇沢駅前には 黒四ダム・立山へ向かう登山客の長蛇の列。 それを横目にボクらは 駅の左の登山道入口へ。 テントの登山案内所で登山届を書きながら 登山道の状況を訊くと 「最近 大沢小屋までの間 クマが出没するので 注意が必要」とのこと・・・Σ( ̄ロ ̄lll) まぁ・・登山者が多ければ 大丈夫だろうけど。 |
針ノ木自然歩道入口 |
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6時15分クマ鈴をセットして いざ! 出発! 舗装された林道ゲート左の「針ノ木自然歩道」へ入っていく。 予想とは裏腹に ボクらの他に登山者は居ない・・・。 しかも 緑が生い茂る狭い登山道は いかにもクマが出そうな雰囲気。 ドキドキ o(^ー^)o 登り始めて すぐに林道に出る。 そして また登山道へ・・・・。 曲りくねって登っていく林道をショートカットを 繰り返して登っていくのが この登山道のようだ。 4回ほどショートカットを繰り返し 広場のような所から いよいよ山の中へ! |
いかにも・・クマが出そう |
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大沢小屋 |
百瀬慎太郎のレリーフ |
7時14分大沢小屋(1675m)に到着! 小屋は 既に営業期間を終了して閉鎖されていた。 小さな小屋の登山道側の脇の岩には 山の文人百瀬慎太郎が詠んだ 「山を想えば人恋し、人を思えば山恋し」のレリーフが。 小屋の奥の空き地で 多くの人が休憩していた。 やっと 多くの人がいた・・・・ホッ! 7時18分小休止後 大沢小屋を出発! |
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大沢小屋から樹林帯の中を30分ほど歩くと 日本3大雪渓の1つ針ノ木雪渓が現れる。 9月も後半になると 雪渓は上の方だけになって 水量豊富な沢に沿って 夏道を登っていくことになる。 遠く前方に数人の登山者が登って行くのが見えるので それを目標に登っていく。 しばらく登っていくと あれ?・・・登山道が消えた。 前方に・・・登山者の姿がない! |
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周りをキョロ(・_・ ))(( ・_・)キョロ ・・・あっ! 左手下・・・沢の左側を登山者が歩いている。 途中 左に折れ 渡渉して左側を歩くんだぁ・・。 渡渉地点までは だいぶ戻らなければならないので 急斜面を下り 渡渉できそうな地点を探し左側へ。 正規のルートに戻り 暫く登ると雪渓が現れ 今度は 雪渓と沢を渡って 再び右側に戻る。 |
雪渓は上の方に小さく残る。 一番奥が針ノ木峠 |
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雪渓を横断 |
雪渓と沢を渡渉すると急登 |
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クサリ場の連続・・・岩の急斜面を登る |
今度は クサリ場の連続・・・岩の急斜面を登る。 バリエーションに富んだルートだなぁ。 一気に高度を稼いだ感じの岩登りを過ぎると また渡渉・・・左側に渡って 狭くなったレンゲ沢に沿った急登。 この急登が一番辛かった・・・天気良すぎて 暑い! 今回も 左足腿内側が 痙攣しかかっている。 レ(゜゜レ) がんばれ!俺! (* ̄0 ̄)/ ファイトォ!
そして・・・最後の渡渉。(ほとんど水が無い状態) ココからは赤茶けた砂礫の急斜面を ジグザグにスイッチバックしながら登っていく。 見上げれば 針ノ木は すごそこだ! 振り返れば・・・種池山荘から爺ヶ岳。 その奥には 鹿島槍ヶ岳 五竜岳 白馬三山! |
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キツイ急登だっと・・・ |
中央の窪んだ所が針ノ木峠 |
中央奥が・・・鹿島槍ヶ岳 |
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爺ヶ岳 |
最後・・ジグザグに登る |
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10時3分針ノ木峠(2536m)に到着! 登ってきた斜面は長野県・・・峠の稜線が県境。 稜線脇に建つ針ノ木小屋は富山県。 遅れて 10時11分 ワイフも無事到着。 すぐに小屋に入って 宿泊手続きをする。 一人一泊夕食付きで7800円。 朝食の弁当を頼んで800円だ。 どうやら 宿泊手続き1番乗りのようだった。 |
針ノ木峠 |
針ノ木小屋 |
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昼食はチキンラーメン |
土間のテーブルを借りて早めの昼食にする。 今日の昼食は チキンラーメン。 このチキンラーメンには ちゃんと具が入っている。 先日 キャンペーンで当ったフォークスプーンを 使ってみたが・・・・予想通り 麺には使い難い。 フォークの歯が太く 隙間が狭く 麺が絡まない。 御飯モノの時は いいかもしれないけど・・・。 昼食で エネルギー充電完了♪ |
やっぱり・・麺には使い難い |
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今日の予定は 昼食後 蓮華岳ピストン(1時間40分を予定)だったけど 予定よりかなり早めに到着したし 天気もいいから 今日のうちに 明日予定のスバリ岳ピストン(3時間半を予定)しちゃおうかな。 小屋の御主人に訊いてみると 「これから午後は ガスが上がってくるから 視界がなくなる」とのこと。 更に・・・「ほら さっきまで見えてた槍がもう ガスでみえないでしょう。」って。 エッ?? さっきまで 槍ヶ岳が 見えてたの?? 気付かなかったぁ! Σ( ̄ロ ̄lll) 明日の天候を気にして 御主人に相談すると 明日も10時頃までは 快晴でしょう・・・って。 針ノ木岳・スバリ岳は 眺望のいい時に登りたいから 予定通り 今日は蓮華岳ピストンにしておこう♪ |
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蓮華岳へ |
昼食を済ませて 外に出てみると さっきまで見えていた白馬方面も ガスで まったく山が見えなくなっている・・・やっぱ 今日は蓮華岳だな。 ザックは 小屋に置かせてもらい アタックザックに水だけ入れて 11時蓮華岳に向かって 出発。 先ずは・・緩やかな丸太階段から。 登り始めてすぐに振り返ると 針ノ木岳からマヤクボのコルを経てスバリ岳。 明日歩くコースがハッキリと見える・・・。そして 眼下に針ノ木小屋と さっきジグザグに登ってきたトレイルが クッキリと・・・・。 瓦礫の登りを経て稜線に出ると・・・ガスが上がってきた。 Σ( ̄ロ ̄lll) |
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登り始めて すぐに振り返ると 針ノ木岳と小屋が見えた |
さっき登ってきたジグザグ |
蓮華岳がガスに消えていく |
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蓮華岳(2799m)山頂 |
周囲は 真っ白・・・ |
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せめて蓮華岳山頂に着くまでは 待ってくれ〜!・・・そんな願いもむなしく みるみるうちに蓮華岳山頂は ガスの中・・・時々ガスが晴れ青空が見えるが 周囲の眺望は ほとんど・・・なっしんぐ! 11時50分蓮華岳(2799m)山頂に到着! やっぱり・・・周囲は真っ白! 時々 北葛岳方面と針ノ木岳方面のガスは晴れるけど 一瞬だけ。 12時10分蓮華岳より撤収〜ッ♪ 下山途中から 益々ガスが濃くなり 視界が悪くなる一方。 けっこう登ってくる人とすれ違ったけど これでは かわいそうだなあ・・。 |
小屋の周囲もガスで真っ白 |
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12時43分針ノ木小屋に戻ってくると 先程の光景と一変・・・小屋もガスの中に。 小屋の外で 眺望を楽しみながら 生ビールを飲む楽しみは消えた・・・Σ( ̄ロ ̄lll) それでも・・・まだ13時・・・夕食まで 4時間半 夕方には ガスが晴れ 槍ヶ岳が見えるだろうという小屋のスタッフを信じて 食堂の窓側の席を陣取り 飲み始める。 先ずは・・・エビス生ビール(1000円) 4杯ほど飲んでから 日本酒のワンカップ「大雪渓」(600円)2杯・・・・まだ槍ヶ岳は 見えない。 持参のウィスキー「角」を飲みながら待つも ついに・・・槍ヶ岳は現れなかった。 残念! ┓(´_`)┏ |
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エビス生ビール1000円 |
日本酒「大雪渓」600円 |
奥に槍が現れるハズだが・・ |
ついに・・・持参のウィスキー |
食堂の暖簾 |
17時30分から夕食・・・狭い食堂も混んでいない。 今日の宿泊者は 少ないようだ・・・ラッキ〜!! 御飯に芯があり固かったが それ以外は 美味しい山の夕食だった。 夕食後 外に出てみたが 相変わらずガスガス・・。 もう今日は諦めた・・・・。 もう 寝る!!・・・まだ19時前だけど |
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夕食 |
やっぱりガスの中⇒寝る! |
〜2日目〜
針ノ木小屋〜針ノ木岳〜スバリ岳〜針ノ木岳〜針ノ木小屋〜針ノ木雪渓〜大沢小屋〜扇沢
夜中に強風の音で 数回目が覚める・・・朝4時前に起きて 外に出てみると 満点の星♪ 少々 風は強いが 今日も天気が良さそうだ! 針ノ木岳・スバリ岳は 今日で正解!! |
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ザックを小屋に置き アタックザックに水を入れて レインウェアの上着だけ着て ヘッデン点けて 4時50分針ノ木岳に向かって 出発。 薄暗い登山道だが 徐々に明るくなってくる。 太陽は蓮華岳の裏から昇るので なかなか現れないが 白馬方面の空が染まる。 針ノ木岳とスバリ岳の間から剱岳が見える♪ もしかして・・・・最高の天気? ワクワクo(^ー^)o |
蓮華岳をバックに登る |
マヤクボのコルから剱岳 |
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白馬方面の空がオレンジに |
辺りが明るくなってくると 風も止み レインウェアを脱いで 山頂を目指す! 尾根の稜線に出ると 南側の視界が開け 高瀬湖(ダム湖)が見え 奥に槍ヶ岳が見えた! (ノ゚O゚)ノ OH〜〜〜!! 槍から左へ 奥穂・前穂・西岳 そして大天井岳 常念岳。 いいじゃん! いいじゃん! |
高瀬湖の奥に槍ヶ岳 |
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5時34分針ノ木岳(2821m)山頂に到着! すでに10人ほどの登山者が眺望を堪能していた。 西に立山・剱岳その下に眼をやれば・・・黒部湖が感動するほどキレイだぁ! こんなに大きな黒部湖 初めて見る感動だぁ! また北には 後立山連峰の縦走路が続いている。 南には 高瀬湖 槍穂から常念・・・ 東は・・・ (ノ゚O゚)ノ OH〜〜〜!! 蓮華岳から太陽が現れた! 蓮華岳の右肩に 山頂こそ雲に隠れているが 富士山まで見える♪ |
針ノ木岳(2821m)山頂 |
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西・・・黒部湖 奥に立山・剱岳 |
北・・・スバリ岳・赤沢岳・鳴沢岳・岩小屋沢岳 奥に白馬 |
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南・・・高瀬湖 奥に槍穂〜常念 |
東・・・蓮華岳から御来光 右肩の奥に富士山 |
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いざ! スバリ岳へ! |
感動だぁ! \(^o^)/バンザーイ!! 北への縦走路を歩いている人は まだ見えない。 じゃあ ボクらが一番乗りで スバリ岳へ登ろう♪ 5時45分スバリ岳に向かって針ノ木岳を下る。 マヤクボのコルまでガレた急斜面を 落石に注意しながら慎重に下る。 冷たい風が かなり強く吹くようになってきた。 やっぱりコルは 風の通り道になってるんだなぁ。 |
ガレた急斜面を慎重に下る |
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マヤクボのコル 寒〜い! |
小スバリを巻いて歩く |
最低鞍部まで下った所で寒さに耐えられず レインウェアを着て歩き出す。 最低鞍部からスバリ岳への登りは 小スバリを巻いて登っていくので 見た目ほどキツイ登りではないが 黒部側が切り立った崖の狭い登山道なので 強風の中 慎重に歩く。 ただ 立山・剱岳&黒部湖・・・絶景だぁ! |
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6時19分スバリ岳(2752m)山頂に到着! 貸切だぁ! 1番乗りかも・・・<o( ̄^ ̄)o> エッヘン!! 狭い山頂からの景色は 最高〜ッ! ボクは 針ノ木岳より こちらの山頂からの眺望の方が いいと思うなあ! あっ! 黒四ダムも見えるぞ! 初めて見る黒四ダムだ。 あっ! ロープーウェイの駅が あんな所に見える! 天気もいいし・・・・バツグンだぁ1 V(^0^) ヤッホー! 思わず 叫んじゃった! |
スバリ岳(2752m)山頂 |
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立山・剱岳&黒部湖 |
剱 岳 |
五竜岳 鹿島槍ヶ岳 |
白馬岳 |
黒四ダム |
山の中腹にロープーウェイの駅 |
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気持ちいい この山頂・・・暫く ココにいたかったけど だんだん 近づいてくる登山者が増えてきたので 6時31分スバリ岳より 撤収〜ッ♪ 先程歩いてきたトレイルを引き返す・・・。 針ノ木岳へのガレた急登も登ってみると たいしたことはなかった。 7時5分針ノ木岳山頂に再び到着! 今度は かなり混雑していた。 7時15分針ノ木小屋に向かって針ノ木岳より下山開始。
7時42分針ノ木小屋に無事帰還。・・・腹減ったぁぁ! 小屋の横のテーブルで 朝食弁当を食べる。 今朝は 槍穂方面の眺望が素晴らしい! 昨日見れなかったのは この景色だったんだぁ! |
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針ノ木小屋からの眺望・・・七倉岳の奥に槍穂を初め素晴らしい眺望 |
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これが・・朝食弁当800円 |
朝食弁当は市販の(?)のおにぎり2個と漬物。 これで 800円。・・・ この間の五竜山荘とは 大違いだなぁ ・・・( ̄。 ̄ )ボソ...。 \(^^:;)...マアマア 素晴らしい眺望が おかずなんだから・・。 食後のモーニングコーヒーが 美味い♪ (インスタントだけど・・・) |
北アでカプチ〜ノ♪ |
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7時42分扇沢に向かって針ノ木峠より下山開始。 針ノ木岳・スバリ岳・・・ 小屋の御主人のアドバイス通り 今朝登って正解! 名残惜しいが 稜線からに一気にレンゲ沢を下る。 この時間 もう登ってくる人が かなりいるよ。 何時に出発してくるんだろう・・・? 凄いなあ ・・・・( ̄。 ̄ )ボソ... 下って行く人は まだ少ないようだ。 |
名残惜しいけど・・ |
下山開始 |
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激しい流れを渡渉 |
クサリ場は慎重に下る |
昨日 渡り忘れた橋 |
壊れかけた梯子を降りる |
まだ さほど暑くないので いいペースで下れる。 昨日 ルートを間違えて渡れなかった丸木橋も 今日は ちゃんと渡れたよ・・・(*’-’*)エヘヘ♪ クサリの連続となる急斜面の岩場慎重に下り 朽ちかけた丸木梯子は 倒れないかと心配したが 揺れるだけで済んで・・・ホッと一安心。 |
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早い時間に上の方で 登ってくる人と けっこうすれ違ったけど 中腹ぐらいになると あまりすれ違わなくなった。 今日は 人が少ないのかなぁ・・・。 |
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雪渓を過ぎて 樹林帯の中に入ると ほとんどすれ違わなくなる。 また クマが出ないだろうかと心配になるような登山道を下る。
10時3分大沢小屋に到着。 行動食のマンゴーを食べ 一息入れて 10時6分扇沢に向かって歩き出す。 やっぱり 標高が下がった樹林帯の中は 蒸し暑い・・・・。 ようやく 広場のような林道との合流点にたどり着くと・・・ 目を疑うような光景・・・そこは「猿の惑星」と化していた。 |
大きなサルが御出迎え |
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ショートカットの登山道入口 |
舗装された林道を下る |
かなり大きな猿が 10数匹・・・ウロウロしている。 Σ( ̄ロ ̄lll) 三島の噛付きサルが一瞬頭をよぎる。 襲われたら・・・・どーしよう。 猿が近づいてきて 取り囲まれたけど・・・・ 紳士的な猿で 攻撃はされなかった・・・。 ホッ・・・・・♪ ボクが モンチッチに見えたのだろうか? |
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登ってきた時は 林道のショートカットになる登山道を数回通ったけど 歩き難い道だったので 下りは ちょっと遠回りだけど 林道を下ってみた。 ちょっと傾斜があって スタスタと歩けるので 舗装された林道歩きだが さほど苦にはならなかった・・・下の方まで下ってくると 林道脇に駐車された 車の多いことに驚く・・・・これ 登山者の車なのだろうか???
10時54分扇沢に到着。 お疲れ〜らいす♪ 扇沢駅前の車の渋滞にビックリ・・・駐車場待ちの車が ずーっと続いている。 |
ゴ〜ル♪ 扇沢に帰還 |
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この車は みんな観光客なんだろうけど・・・・ すごいなあ・・・ここまでして 黒部ダムに行きたいのだろうか?
大町温泉郷の「薬師の湯」で 汗を流し さっぱりして帰路につく。 予定よりだいぶ早い時間に下ってこれたので 渋滞に嵌ることなく 16時頃 自宅に到着。 今回の 一泊北アルプス山行 良かったなあ! |